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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥



「‥‥馬鹿な事を言うなよ、そんな事は結婚するような相手に言うもんだ‥
俺は‥‥‥結婚してるから‥‥‥」


「‥‥‥あ‥‥‥」


パッと離れるアメリアを見て辛いのは‥‥俺‥‥
抱き締めてキスして押し倒し、そんな思いが頭を霞めたが、それはあくまでパウリーネに対してだ、アメリアじゃ無い。


アメリアをパウリーネの変わりにしてはいけない、俺の最後の人間らしい心‥
もし俺の思いでアメリアを抱いてしまえば、微かにに守っている人の心まで壊れてしまうだろう。


だからこれで良いんだ‥‥‥


そう割り切り、これ以上アメリアの心を乱さない為にも、俺は立ち尽くすアメリアの横をすり抜け、この家から出た。





(気持ちの整理をしに来たつもりが、逆に思い悩むとは‥
もうアメリアには会わない方が良い、昔誓ったように"関わらない"これが一番いいんだ)


俺とパウリーネの孫だとしてもアメリアは人間、昔言われたパウリーネの言葉が頭に木霊する‥‥


『私は年老いる私を見せるより、今のままの私をルークさんに覚えていて欲しい‥‥ずっと永遠に‥‥』


パウリーネにしてもアメリアにしても、確実に俺より早く年を取り土に返る‥
何時まで生きるのかすら分からない俺は、孫やひ孫それ以上でも名乗れないし関わる訳にはいかないんだ‥‥これではっきり分かった。


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