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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
思いを振り切り本当に麓まで下ろうと歩き出すつもりだったが、家の少し向こうに妙齢の女性3人が俺の方を見て佇んでいる。
知らない人間だが思い当たる節も無くはない、俺はその3人の元に行って見る事にした。
「・・・
あんた達は?」
「ルーク‥‥ガルシア様ですね?」
「私達はパウリーネ様に付き従ってスイスに来たメイドの子になります‥
ガルシア様の事は母とパウリーネ様から伺っていました」
「そして今もアメリア様とこの土地を守っています‥‥母達に代わり私達が‥‥」
「そうか‥‥
だから此処には人が来ない訳だ、あんた達が未然に防いでいる‥‥計画的にな」
やはりとは思う‥
3人の女性、3人のメイド、結び付けるのは簡単な話、だが‥‥
俺はゆっくり話す為に、近くの適当な岩に腰を下ろした。
「守ってくれているのは安心だが、それはあんた達の母親の代の話で今は縛られていないんだ、無理せず自由で良いんだぞ?
本当に必要と判断されていれば、正式に本部が人を送り込む‥‥引き継いでまで守る理由が無いし縛る気も無い」
「‥‥いえ‥‥
私達も好きなんですよアメリア様が、そしてパウリーネ様も好きでした‥
ですから守るのは私達の意思、縛られていませんもの自由にやります」
「構いたくなるんですよアメリア様は‥
1人逞しく生きようとするのがパウリーネ様そっくりで、ついお節介を焼いてしまうんでしょう」