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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使



「パウリーネ様の所持品ですか?
でしたらピアスをお持ち下さい、あれは今のアメリア様には不要な物」


「階級ピアスの事か?
だがあれは数に入っていない、パウリーネの為だけの物だった」


「だからです、あのピアスはこんな田舎の街でも理解している人達が居ます‥
常に身に付けていたパウリーネ様はともかく、飾り棚に置いたままの今の状態では、あのピアスは諸刃の剣、アメリア様の安全の為にも無い方が良いのです」


「諸刃の剣‥‥そうか‥‥」


正式な所有者だったパウリーネには強力な護符だったが、主を失ったピアスは悪用され兼ねない‥
それにアメリア巻き込まれる可能性がある、こう言いたいんだろう。


それほどまでにCross selsの階級ピアスは人々に影響を及ぼす物、こう考えれば確かに無い方が良いのかも知れない。





「‥‥‥‥‥‥‥」


気配を消し家の扉を開ければ無人、いやアメリアは屋根裏を改装した部屋で寝ているらしい、だから下の部分は無人。



(‥‥‥物音は無し、気配が動く事も無し)


少し探っていたが、アメリアは本当に眠っているよう、1人暮らしの女性の家に忍び込むのは気は引けるが、起きている状態のアメリアの前でこれをすれば揉めるとは思う。


足音1つ立てずに中に入り、目指すはパウリーネの部屋‥
どうしても1つだけ持ち出したい物があった、そして言われたピアスも持ち出す事に決めている。


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