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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使



(‥‥俺の心の整理なんだろうな)


持ち出すのは、片方だけのピンクサファイアのイヤリング、俺とパウリーネの一番の思い出の品‥
片方だけ‥‥これは俺が決めた事、パウリーネは両方持って行くつもりだったのを、俺が無理を言って片方だけ残して貰った。


だけどもう返して良いと思う、両方揃えて‥
その為に持ち出そうと、こうして忍び込んだ。



(最後まで大切にしてくれたんだな‥
捨てても構わないと言ったのに、こうして大切に飾っていたなんて‥‥別の人生と言った筈なのに‥‥)


全てを忘れ新しい人生を、俺じゃない誰かと幸せになってくれればそれで良い‥
別れる時にパウリーネに言った言葉、なのにパウリーネは他の誰も選ぶ事は無く、俺の子を育て上げ、孫であるアメリアをも育て上げ逝ってしまった‥‥他の誰も頼らず。



「‥‥‥っ!!」


屋根裏で動く気配!
どうやらアメリアが起きたよう、俺は慌てて家から脱け出す‥‥まあ後で分かるとは思うが、今知られるのも少々困る。


そしてまた丘まで戻り、始めにトラックだけは隠した、これじゃ丸わかりだろ?
トラックを木陰に隠してから、パウリーネの墓の前にイヤリングを置いて見た、勿論両方揃った状態で‥‥


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