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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使

「‥‥さあ‥‥
だけどこの10年以上、考える暇が無いくらい色々な事をして来た‥
‥‥‥此処に来た事で、ずっと溜め込んでいたものが弾けて出てきてしまったんだろう‥‥心の整理をする間も無かった、整理を付けられずにいた‥‥いいだけ生きているというのに馬鹿だよな俺は‥‥」
『‥‥‥ルークさんは優しくて、そして不器用だもの‥‥
でも逃げちゃ駄目、逃げていては何も始まらない‥‥辛い言い方だけど現実と向き合って前を見て‥‥それがルークさん、私の愛したルークさん‥‥』
「分かってる‥‥此処に来て現実を見て、いいだけぶちまけて、少しは気持ちが軽くなったさ‥‥
それに‥‥最後にパウリーネに会えて心の整理が付いたと思う‥‥あの時はさよならさえ満足に言えなかったんだ、随分と時は経ってしまったが、今度こそ心からさよならと言える」
あの別れの朝、俺は満足に声を掛ける事も出来ずに居城を出てしまった、次の任務に追われていたせいで‥
これが俺の心残りの始まり、ちゃんと話すべきだったと。
だから今こうしてパウリーネと話せた事で、本当の心の整理が出来る‥
パウリーネとは違う道、俺だけの道、それに向かって行く‥‥パウリーネとの最後の約束を守りながら・・・・・

