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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使



「‥‥‥悲しい‥‥顔‥‥‥」


白薔薇の中に佇むルークさんは、昨日とは違い凄い悲しい顔‥
パウリーネおばあちゃんのお墓を見詰め、項垂れるように悲しく泣きそうな顔をしてる。



「‥‥ルークさん‥‥」


男の人がこんなにも悲しい顔をするのを初めて見た、それはパウリーネおばあちゃんだから、ルークさんの好きな人がパウリーネおばあちゃんだったから。


だけどどうして?
どうしてルークさんは若いままなの、パウリーネおばあちゃんの話は何十年も前の事なのに、ルークさんの姿は20代‥‥それが分からない。



「‥‥‥‥‥‥‥」


動けない、これ以上行けない、足が動かない‥‥
立ち入れないの、あんなに辛そうなルークさんを見てしまったら、私なんて入れないじゃない!


そんな事を考えていた時‥‥‥



「‥‥‥キャッ!」


珍しい事に、この場所に強い風が吹く、底から吹き上げるような強い風、こんな山の上でも嵐でもない限りここまで強いのはまず無いのに。


でも‥‥でも!
その風の中で信じられない姿を私は‥‥見た‥‥
白薔薇の花びらが舞う中、空に浮かぶように佇む天使‥‥‥うんん、あれは若い姿だけどパウリーネおばあちゃん!?


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