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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使

『それに‥‥最後にパウリーネに会えて心の整理が付いたと思う‥‥あの時はさよならさえ満足に言えなかったんだ、随分と時は経ってしまったが、今度こそ心からさよならと言える』
『ええ‥‥‥
クルス様の部屋で少しだけ‥‥
だってルークさんに触れていたかったの、言葉より何よりルークさん自身に触れていたかった‥‥最後と自分自身に言い聞かせて‥‥』
『それは俺も同じだったさ‥‥
最後‥‥そう思うからこそ、パウリーネを朝まで‥‥気を失わせるまで抱いた‥
今更だなこの話は‥‥』
『くすくす‥‥そうね‥‥
でも‥‥帰って来る度に熱く抱いてくれるルークさんが好きだった‥
私をお姫さまのように大切に扱ってくれるルークさんが好きだった‥
約束を守って花束を抱え少し困り顔のルークさんが好きだった‥
ルークさんの全てが好きだったのよ』
『居城で花束を抱えていたら、いいだけ白い目で見られていたからな‥
それでもパウリーネの喜ぶ笑顔が見たかったんだ‥‥俺に取ってパウリーネの笑顔は宝物だった』
『‥‥そう言ってくれるのね‥‥
ルークさんに会わなければ、使われるだけ使われて死んでいた筈の私‥
ルークさんに出逢えたからこそ幸せな人生を送る事が出来た‥‥だからもう私の事で悲しまないでね‥‥‥私からの最後の約束‥‥‥』
『たまに思い返すくらい良いだろ?
忘れる事は出来ないが、思い出程度にはする‥‥これが俺の約束‥‥』

