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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使
「‥‥‥あっ‥‥‥」
ルークさんが丘の上から歩き出した、でも歩いて来るのは私が居る方向‥
それも揺るがない瞳で私の方を見てる、あんな後で私は何を言えば良いの?
そう考えている内に、ルークさんが私の側まで歩いて来ていた。
「‥‥‥さよならアメリア‥‥‥
アメリアと会うのもこれが最後、俺はもう此処には来ないし、もし俺を探そうとしても俺が見付かる事は無い‥
‥‥幸せに‥‥そう俺も願っている‥‥」
「‥‥‥ルーク‥‥さん‥‥」
擦れ違い様にそう言葉を残し、ルークさんは足を止める事無く行ってしまった‥
ただ1つ、一番近付いた時に私の肩を軽くポンッと叩いて‥‥
「‥‥‥‥‥‥」
その場から動けない私、もう二度とルークさんには会えない、会う事も出来ない‥
ふと我に返って、最後にルークさんの後ろ姿だけでも目に焼き付けておこうと振り返ったのだけど‥‥
「えっ?
居ない!?」
歩いている筈のルークさんの姿は‥‥無かった‥‥
長い1本道なのに、忽然と姿が消えてしまったように、その姿はもう無い。
「まさか‥‥ルークさんもパウリーネおばあちゃんが魅せた幻??」
違う‥‥ちゃんとぬくもりがあった、ちゃんと生きた人だった!
それなのに‥‥私は慌ててパウリーネおばあちゃんの丘に向かって走る!!