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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第35章 遺跡と遺物-自由への扉



確かに遺物内部は白と黒、光と影、陰と陽、善と悪、そんな世界にあるバランスそのものを示すような場所‥
あの中で眠っていた私だからこそ分かる、過去も現在も未来も渾然一体の空間だと。



「良いんですねそれでアリアン?」


「良いよクルス‥‥
僕を抱いて繋がってくれれば、僕はクルスを追う事が出来る‥
フリッツ・ハールマンが居れば、僕はもう1人じゃなくなる‥
だから‥‥クルスに自由をあげる、少し寂しいけど大丈夫、僕はクルスが産まれた時からクルスの味方なんだよ」


「私の‥‥味方‥‥」


確かに遺物は、アリアンは、私の邪魔をした事は一切無い‥
不可抗力の封印はともかく、アリアンは一度として私の意思に反対の意は無かった、こうしてアリアンロッドとして姿を表す前からずっと。



「クルスも1人、僕も1人、初めから知ってた、クルスしか残らない事‥
だけど1人は寂しい、そう思って銀の盟主の意思を受け入れた‥‥クルスが1人にならないようにって、せめて僕が付いていてあげよう、そう感じたのが始まり」


「そう‥‥だったんですか‥‥
そうですね、アリアンは知っていて当たり前でした‥‥だから私を選んだ、今は少し分かります‥‥アリアンの気持ちが‥‥」


「‥‥うん、言えずにごめんなさいクルス、言うのが怖かった」


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