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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第36章 開け放たれた扉ー自由への翼
本当は駄目だと思った、だけどクルスがたまにカールを居城内に入れる事があって、僕は溜まらず此処から飛び出してしまってた。
子供でも良い、そう思ってカールの前に出たんだよ、それからは事ある毎にクルスとカールの前に出ていたんだよね‥
子供の姿でも普通に僕を構ってくれるカールが大好きだった、だから僕はカールを選んだんだ。
「俺はご主人様にべったりだと思ってた」
「クルスは好きだよ、だけどクルスにはちゃんとパートナーが居る、まだ先の話だけど居るんだよクルスには‥
それの邪魔をしちゃいけないんだ、僕がクルスを束縛しちゃ駄目なんだよ」
「ご主人様にパートナー」
「まだ産まれていないかな?
それとも産まれた頃かな??
『ミナミ』って言うの、本当は初めから知っていたんだ僕、だけど未来を話す事は駄目だから勿論クルスは知らない、クルス自身がミナミを見付けるまで‥‥」
「知ってたのか」
「‥‥うん、知ってた‥‥
そしてクルスがミナミを溺愛する事も知ってる、だから僕は僕だけのパートナーを望んだ、それがカール」
本当の事は言えないから、ミナミの姿を借りて、影としてクルスの前に出た頃もあって‥
だけどクルスは気付いていない、気付かなくて当たり前、僕は何1つ話していないから。