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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第36章 開け放たれた扉ー自由への翼
「何故に遺物はあんな殺人鬼をお選びになる、人間は山と居るのに何故だ!」
「・・・その言葉、盟主に少しでも聞かれて見ろ、お前ら全員命は無いぞ?
そして自分も殺人鬼という言葉は同意しかねる」
ハールマンが殺人鬼と言うならば、盟主や自分は殺人鬼以上に人間を殺して来た‥
今の盟主は、その事に複雑な感情をお見せになられる、それなのに殺人鬼と言って見ろ、自分は怒るであろう盟主を止める気にすらなれない。
『‥‥‥聞こえていますよ儀式と秩序‥‥‥』
「‥‥っ!!」
「「「「「‥‥‥っっ!?」」」」」
突然盟主の声が遺物の間に響き渡ったと思ったら、壁のレリーフが光る!
自分は一度見た、これは盟主が遺物からお出ましになられる兆候!!
サッと頭を切り替え、自分は壁の前に跪く‥
そうしたのと同時に、盟主が壁から此方へとお出ましになった。
「‥‥‥盟主‥‥‥」
「聞こえていましたよ‥‥
儀式と秩序、何故答えを求める?
遺物はフリッツ・ハールマンを選んだ、そこに賢人が口を挟む問題は無い筈‥
遺物と盟主の保護は賢人の責務、ですが賢人に命を出すのは遺物と盟主の責務、賢人に決定権などは無い、そして私の意に染まぬ賢人など不用」