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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第36章 開け放たれた扉ー自由への翼



(賢人共には良い薬ですが、困りましたね制御出来ぬ力とは‥
遺物の間というのも不味かったんでしょう)


予想外の暴走に怒りの方は覚めたが、遺物と強く共鳴し風を収める事が出来ない‥
荒れ狂う力は賢人を殺しはしないものの、かなり風の刃が入っているこの状況、私ですら何時収まるか予測が付かない。


そんな少し考えに頭が回ってしまったせいで、制御が少し狂った!



「‥‥‥っっ!!」


咄嗟にルークに向く風を退けたが、私の方に風の刃が襲う‥
瞬間的に横には避けたが、刃は耳元を掠め‥‥‥



"リーーーーーン‥‥パリーーン!!"



「‥‥‥‥ピアスが‥‥‥‥」


刃は盟主のピアスを掠め、天使の音色を鳴らし、そしてピアスの一部を破壊‥
耳に触れれば簡単に外れてしまった盟主のピアス。



「‥‥‥‥‥‥‥」


手の中のピアスを見れば、ピアスのリング部分が欠損‥
リングには古語が彫られており、この場所が壊れてしまえば、もう天使の音色は響かない。



「‥‥丁度良い機会です、外へと出る私に盟主のピアスは不用、これで最後の憂いも断てるというもの‥‥ですか‥‥」


手を強く握り締め、そして手を開けば、私の力で粉々になった盟主のピアスがキラキラと荒れ狂う風に舞う‥
まるでピアスからの最後の手向け‥‥そう思いながら、キラキラ光る遺物の間を表情も無くただ眺めていた・・・・・


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