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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第36章 開け放たれた扉ー自由への翼
暴走した風は1時間ほど収まらず、元々力に強い遺物の間には深刻な被害は無かったが、賢人共は至るところ傷だらけという惨状。
最悪殺してもと思ったが、ギリギリのところで制御が働いたのか、またはアリアンの意思だったのか、1人の犠牲者を出さずに済んだ‥
そのお陰で、私のドイツ出国を渋々ながらも認める事にもなりましたが。
「‥‥強過ぎる力‥‥
これからの私では、邪魔か足枷にしかならない」
居城から離れれば離れる程、力は弱くなる‥‥私が餌を取らない限り‥
とすれば、私が出来る行動は1つ、私もそれで良いとは思う。
「・・盟主、お茶をお持ちしました」
「ええ‥‥
漸く解放されたんです、先ずはティータイムで勝利を祝いましょう‥
勿論ルークも一緒にです」
そう言い振り向けば、ルークは驚きの表情。
「・・何故瞳の色を・・盟主?」
「これからの為、本来の瞳では都合が悪く、そして力をギリギリまで抑える‥
強い力は必要ありません、ですから瞳の色を変える事で力を封じれば良い、最良の策と私は思いますがね」
そう‥‥今の私の瞳の色は青色‥‥
これから人間の世界に出るのに、自然を操る力は不必要‥
人というのは、自分達と違う者には敏感で臆病で、そして廃除したがる傾向がある。
‥‥普通の人間のように‥‥
これが私の出した結論、過ぎたる力も腕力も必要無いんですから。