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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第13章 不穏
誠は逸る気持ちを抑え、パンを咀嚼する。
それは、紘や波留も一緒だったようで、3人食べ終わった後に、教室を出る事にした。

萌らの方を見やると、萌らも同じようだったようで、いつもは弁当を作って食べてる萌は一生懸命パンを咀嚼していた。

(どうせなら、一緒の方が良いよな?)

誠はそう思い、紘と波留に

「萌が食べ終わるの待ってて?」

と、声をかけ、萌の方へ行く。

「萌。」

萌も気持ちが逸っていたのが、誠を見ながら、んぐんぐと口を動かす。

「ゆっくり食べな。」

と、頭を撫でるその姿を見て、
夏子が

「うわぁ、来ましたよ!この惚気がぁぁ〜」
と、興奮気味で見てるのを、紘や波留も笑って見てた。


ようやく昼食を食べ終えた萌は夏子や誠、波留や紘と、一階にある講堂へ向かう。
いつも、名前が無かった萌は
「大丈夫かなぁ」と、不安げな顔をしながら、隣にいる誠を見る。

誠はポンと頭を叩き

「大丈夫だってぇ〜!萌あんなに頑張ってたんだから!」
と、声をかける。
「そ、そうかな?」
そう言う萌にコソッと誠は耳打ちをする。

「もし、30位以内に入ってたら、ご褒美お互いにシよ?」

と言う誠に萌はドキドキする。
「ご、ご褒美って?」
そう聞く萌に
「何が良いー?ペアリングとかネックレスとか…あ、ピアスはお前つけないもんな」
と、誠は返す。
「あ、なんだ、それか」
そう返す萌に誠は何か察したようで
「もーえちゃん!何を想像してたんですかー?」
と聞いてくる。

実はローターで散々責められたのがあるのか、ムズムズしていて萌自体もどうしたものか、考えていたのだ。

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