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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第13章 不穏
「あっいやっそのっ」
真っ赤になる萌に
「二つ…なんて萌ちゃん、欲張りだけど、それでも良いよ」
と、珍しく誠も顔を赤くして言う。
そんな誠を見るのが萌は新鮮だった。
いつもニヤリとか、からかわれる…とかしかなかったから。
「お互い頑張り会えるって、なんか…良いよな…」
ポソ…と漏らす誠に、萌は自分の不道徳な思いに自己嫌悪を感じながらも、
「…うん。お互い頑張りたいね」
と、零していた。
講堂の張り出されている一番前に来た萌達5人は、順位に名前があるかどうか必死に探す。
「あ、俺あった。40位」
紘が零し、
「うぇーい」
と、紘と誠でハイタッチする。
「お。俺もあった。30位!!」
波留が零し、またハイタッチ。
「あぁ!私もあったぁ!28位ー!!」
夏子が零し
ドキンドキンと胸が高鳴る。
じっくり貼り付けされている紙を見てみると
23位高橋萌の名前がある。
気持ちが盛り上がり、
「なっちゃん!私やったぁぁぁ〜!!」
と、夏子と手を繋ぎ、ピョンピョン萌が跳ね上がる。
あとは誠の番
五位 川仲誠
その文字を見た瞬間、誠や紘、波留が
「やっべ!マジか!ホントに?」
と、盛り上がり、五人でハイタッチをしていた。
その背後では、
「う…そだろ?」
豊は呆然と呟く。
学年10位以内にいたこと。
それだけが自分の誇りだったのに。
貼り出された順位は13位。
それでも順位は上位であるのに、豊は学年10位以内に固執していた。
順位に入っていたのはいつもの顔ぶれ…そして、誠だった。
ぎゅ…と拳を握り締める。
近くで、
「榎本くん」
話掛けて来た唯に
「こっち来い!」
と、苛立ちが募り、手首を引っ張り空き教室に連れて行く。
「きゃあっ!」
豊の歩調と唯の歩調が合わないため、唯はつんのめりそうになり、誰もいない廊下に、唯の悲鳴が木霊する。
真っ赤になる萌に
「二つ…なんて萌ちゃん、欲張りだけど、それでも良いよ」
と、珍しく誠も顔を赤くして言う。
そんな誠を見るのが萌は新鮮だった。
いつもニヤリとか、からかわれる…とかしかなかったから。
「お互い頑張り会えるって、なんか…良いよな…」
ポソ…と漏らす誠に、萌は自分の不道徳な思いに自己嫌悪を感じながらも、
「…うん。お互い頑張りたいね」
と、零していた。
講堂の張り出されている一番前に来た萌達5人は、順位に名前があるかどうか必死に探す。
「あ、俺あった。40位」
紘が零し、
「うぇーい」
と、紘と誠でハイタッチする。
「お。俺もあった。30位!!」
波留が零し、またハイタッチ。
「あぁ!私もあったぁ!28位ー!!」
夏子が零し
ドキンドキンと胸が高鳴る。
じっくり貼り付けされている紙を見てみると
23位高橋萌の名前がある。
気持ちが盛り上がり、
「なっちゃん!私やったぁぁぁ〜!!」
と、夏子と手を繋ぎ、ピョンピョン萌が跳ね上がる。
あとは誠の番
五位 川仲誠
その文字を見た瞬間、誠や紘、波留が
「やっべ!マジか!ホントに?」
と、盛り上がり、五人でハイタッチをしていた。
その背後では、
「う…そだろ?」
豊は呆然と呟く。
学年10位以内にいたこと。
それだけが自分の誇りだったのに。
貼り出された順位は13位。
それでも順位は上位であるのに、豊は学年10位以内に固執していた。
順位に入っていたのはいつもの顔ぶれ…そして、誠だった。
ぎゅ…と拳を握り締める。
近くで、
「榎本くん」
話掛けて来た唯に
「こっち来い!」
と、苛立ちが募り、手首を引っ張り空き教室に連れて行く。
「きゃあっ!」
豊の歩調と唯の歩調が合わないため、唯はつんのめりそうになり、誰もいない廊下に、唯の悲鳴が木霊する。