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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第28章 迫り来る影
夜。風呂に入って、出て来た萌に、誠が

「萌」

と、声を掛ける。

誠の真剣な表情に

(なんだろ?)

そう思いながら、

「なぁに?」

と答えると、

「耳かきして欲しいんだけど」

との答え。

いつものならこんな話は気楽な表情でのお願い事。

真剣な顔つきでお願い事はそれかよと、内心萌はずっこけつつ、

「いいわよ」

と、言い、萌の部屋に入る。

何故なら早苗に見られた場合、また冷やかされてしまうからだ。

誠の家にいる時からたびたびやっていた関係で、誠の耳かきは慣れてしまっている。

今日は先に風呂に入った誠はもうスウェットにて、持参の耳かきを持って萌に差し出す。
(多分考え事をしているんだけど、表に出さないようにしているんだ)

そう思った萌は、きっと今日の耳かきはいつもとは違う…そう思いながら、正座になり、ポンポンと、

「はい」

と、膝に誘導すると、顔を萌側に向け、横たわり、腰に腕を巻きつける誠。

(もしかして、今日は耳かきが目的じゃないかも…)

そう思いながら、耳かきを始めた。

多分、不安なのだ。

想定はしていたとは言っていたけれど、自分に降りかかる何かに…。

そう思うと、萌も何かしなくては…そう思う。

反対側の掃除をしようとしても、わざわざ反対側に足を向け、萌の腰に腕を巻きつける。

「はい、終わった」

そう声を掛けると、かーと萌の腰に手を巻きつけたまま寝ている誠。

(ちょっと起こすのが可哀想かな?)

そう思いながら、いつもはワックスで散らしている髪の毛がふわふわしているのに気付き、ふわふわの髪の毛を撫でる。

(わっちっちゃい時と同じ髪質のままだ)

いつも、風呂上がりなどで良く見てる筈だし、こんな状況も初めてじゃない筈なのに、萌はそんな事を思う。

恐らくいつもとの誠とのギャップと言うものを再認識したのだろう。

萌は小さい頃の誠の家で遊んだ時のことを思い出していた。
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