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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第29章 血と機転と夢
心電図は動いてる。

(大丈夫大丈夫大丈夫)

ぎゅっと誠の手を握り締める萌。

「まこちゃん!生きるんだよ!生きるの!まこちゃん!まこちゃん!!」

スマホが鳴り響いているが、血の気の引いた誠と、救命員の処置を見てるだけで精一杯の萌。

昼まであんなに笑っていたのに…。

涙が込み上げてくるが、冷静にその状況を見ている自分もいる。

その状況に驚きながら、救急車は近くにある救命がある病院に運ばれる。

ストレッチャーを出され、

「まこちゃんまこちゃん!しっかりして!まこちゃん!!」

と、金切り声を出しながら、救命室に運ばれてく誠を見て、萌はへたり込む。

バタバタバタと足音が聞こえて来る。

「萌ちゃん!萌ちゃん!!しっかりして!!」

遠くからゆうの声が聞こえて、抱きしめられてるが、身動きが取れない。

ゆうに

「椅子に座りましょう」

そう言って、立たされたが、遠くに聞こえるまま、気が付いた時は、処置室の赤いランプが消え、NICUに誠が運ばれた後だった。


「紘くんと波留くんは?」

ゆうが言うのに、健太が

「違う病院に搬送されたらしい…」

と言っている間、萌は医師が来るのを今か今かと待っている。

「萌ちゃんっ」

バタバタ…と美咲、かな、隆、亮が来るのに、ようやく体が和らぐのを感じた。

「それで誠は?」

隆が言うのに

「今処置中…萌ちゃんがやった応急処置のお陰で、無駄な血が流れずに済んで…あと、大動脈とかにも傷ついてないって」

ゆうは言う。

その言葉に、ホッとした表情を浮かべる四人。

「犯人は…?」

亮が言うのに、

ゆうが頭を抱えながら

「集団リンチよ…まこちゃんだけ刺されたから…」

その言葉に

「榎本か…?」

隆は呟くように言い、

「ちくしょう!!」

と、亮が拳で病院の壁を殴った。

「捜索を早めて貰わなきゃ…まこちゃんの心配が的中したら…」

ゆうが蒼ざめた表情で言った。
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