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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第29章 血と機転と夢
パッと目を開ける。
シューピッ
断続的に音が鳴っていて、辺りを見渡すと知らない機械が沢山ある。
その横に
すー…と眠っている愛しい彼女がいた。
手を握り締めている手を、誠は握り返す。
クスクス…
起きない彼女に笑いが込み上げるも、体に鈍痛が走り、
「ってぇ…」
曇った声に、自分が人工呼吸器を付けているのだ。と、その時ようやく気が付いた。
寝てる彼女の頰を撫でたい…そう思っても、体が鉛のように重たく、また、体も痛い為、動かす事が出来ない。
ジッと萌を見つめながら、夢で悠治が言った事を思い出す。
『生きろ。生きて生きて生きまくれ』
その言葉に
(ああ…)
長年抱えた鎧が取れたような、…そんな気がした。
(しかし起きねーな)
そう思い、握ってる手を外し、萌の頭を撫でる。
パチッと、誠の念力か何か分からないが、目を覚ました萌は
「まこちゃん!」
と、明るい表情で、ナースコールを押した。
人工呼吸器を外し、点滴だけになった誠は
「しかし、三日も寝てるとはなぁ…」
とぼやく。
「体が休息欲しがってたんでしょ?」
と、萌が言うのに、確かに…と誠は思った。
まず右腕にヒビが入っていて、体の内出血がひどいらしい。
頭も6針縫った大怪我で、そして、刺されたため、横隔膜に傷が入っているのだと説明を受けた。
(だから、笑ったら痛かったんだなぁ)
と思いつつ、
「紘と波留は?」
と聞くと
「あっちは打撲とかで済んだみたい。一週間くらいで退院出来るって。」
萌が言う言葉に
「俺はぁ?」
と、情けない声を出す。
「まこちゃんは一ヶ月くらいだって言ってたよ」
「そっかぁ…」
誠は肩を落とす。
萌と一緒に寝れないのが一番辛い。
シューピッ
断続的に音が鳴っていて、辺りを見渡すと知らない機械が沢山ある。
その横に
すー…と眠っている愛しい彼女がいた。
手を握り締めている手を、誠は握り返す。
クスクス…
起きない彼女に笑いが込み上げるも、体に鈍痛が走り、
「ってぇ…」
曇った声に、自分が人工呼吸器を付けているのだ。と、その時ようやく気が付いた。
寝てる彼女の頰を撫でたい…そう思っても、体が鉛のように重たく、また、体も痛い為、動かす事が出来ない。
ジッと萌を見つめながら、夢で悠治が言った事を思い出す。
『生きろ。生きて生きて生きまくれ』
その言葉に
(ああ…)
長年抱えた鎧が取れたような、…そんな気がした。
(しかし起きねーな)
そう思い、握ってる手を外し、萌の頭を撫でる。
パチッと、誠の念力か何か分からないが、目を覚ました萌は
「まこちゃん!」
と、明るい表情で、ナースコールを押した。
人工呼吸器を外し、点滴だけになった誠は
「しかし、三日も寝てるとはなぁ…」
とぼやく。
「体が休息欲しがってたんでしょ?」
と、萌が言うのに、確かに…と誠は思った。
まず右腕にヒビが入っていて、体の内出血がひどいらしい。
頭も6針縫った大怪我で、そして、刺されたため、横隔膜に傷が入っているのだと説明を受けた。
(だから、笑ったら痛かったんだなぁ)
と思いつつ、
「紘と波留は?」
と聞くと
「あっちは打撲とかで済んだみたい。一週間くらいで退院出来るって。」
萌が言う言葉に
「俺はぁ?」
と、情けない声を出す。
「まこちゃんは一ヶ月くらいだって言ってたよ」
「そっかぁ…」
誠は肩を落とす。
萌と一緒に寝れないのが一番辛い。