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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第30章 甘える誠
「へぇ〜ゆうちゃんもそんな事言うんだねぇ」

と言った所

「ゆうちゃんは果てしなくドSだよ」

と、クスクス誠は笑う。

そんなゆうを見たことがない萌は

「やっぱ自分の患者さんだったって言うのが大きいのかな?」

と聞いたら

「俺とお前に相当な思い入れがある…それだけじゃないか?俺、めっちゃゆうちゃんを昔っから怒らせてばかりだし、おじさんの所に何度も行きたいって言ってたから…」

そんな昔話に

「あはは、そうだったんだ?」

と、笑いながら言う萌。

「ん。めっちゃ言ってた。あのまんま成長してりゃ、もうちょい早く萌に手を出せたのになぁ」

と、にししと笑う誠に

「昔っから手を出してたじゃない」

と、顔を赤らめて萌は言う。

誠は

「真っ正面から言って手を出したか、コソコソやってたかって考えたら、真っ正面から言って手を出す方が幸せだろ?だから、今俺は中学高校の付き合う前の自分の気持ちに封印を施したんだ…ようやく、解決したこともあるし、な」

と言う言葉に

「解決した事って?」

と聞くと、意味ありげに笑う誠。

「なによ、気になるじゃないー!!」

と言った所

「そろそろ寒いし、もうちょっと萌に甘えたい…」

と、誠は服を着て、左手だけ萌を抱き締めて、横になる。

夕飯の時間まではあと二時間。

スー…と、少し疲れた戦士は休息に入り

(無邪気な顔して寝るなぁ…)

と、頰をふにふにしながら、いつの間にか萌も眠りに入った。
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