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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第31章 戦士達の再会
翌日、ぼーっとしながら、誠は萌の寝顔を見ていた。

初日の出は既に終わっていて、カーテン越しに太陽の光が入って来る。

結局、萌の予想どおり、昨日の夜、簡易ベッドで寝ようとした萌に

「ヤだ!一緒に寝たいぃぃぃー!!」

と、駄々を捏ね、萌を病室のベッドで寝かせる事に成功した誠は、いつもは狼になるが、こちらは尿道カテーテルなんぞ入れられており、点滴までやってる身。

静かに萌を抱き寄せて寝た。

事件後の鈍痛は無くなってきた。

頭の怪我も二週間ほどで抜糸する…そう言われてるし、ヒビ自体も大体2、3週間でギブスを外す…そう言われている。

萌には暇で暇で仕方がなかったから、巡回時間を測ってた…なんて事を言ったが、幼い頃の入院生活で、大体二時間半に一回の割合で巡回に来る…と言う事は知ってる。

眠たくて眠たくて仕方がなく、萌など見舞い客が来る以外は眠っているか、ボーッとしながらテレビを観て過ごしてた。

昨日、一度だけ萌を襲ったが、無理に動かそうとすると点滴が外れるし、血が逆流する可能性がある。

触りたくて触りたくて仕方がなかったのは本音だし、実際、逆流しても触りたいと思っていた。

多分看護師には叱られるとは思うが…。

(昨日はよくやったもんよ…あぁぁぁ…早く退院したい……)

五体満足って言うものは、ホントに深い話だ…と、萌をネチネチと触れない事がショックで仕方がない。

ふと、豊の事を思い出す。

(挑発になっちまったけど…あいつは気付いてくれたかな…。俺はお前を心配してるんだよって。ストレートに言えばこんな風になんなかったのかな…。…いやどんな風に考えても、俺は負傷を受けていたんだろうな…)

と、誠は思う。

裏メッセージほど人に伝わりにくいものはない。

そして、恋愛面でのライバル。

しかもこちらは、相手の恋愛対象と付き合ってる身。

…そう考えると余程の事がない限り分かり合えない。

はぁ……と、ため息が出る。

(進路のことと言い、この件もだし…俺は衝動的に動いてしまうと言うか…)

罪をまた重ねてしまったクラスメイトの事を考えると、違うやり方がなかったのではないか…そんな気持ちが過ぎる。
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