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第31章 戦士達の再会

幼少期に大きな病気をしたとしても、何気なく呼吸をし、何かを感じと言った事が当たり前のように感じる様になっていた誠は、自分自身、何かに目覚めた…そんな感じがした。


「榎本が来る事は予想はしてたけど、集団で来るとは思わなかったし…。ゆう先生頭抱えてたな…」

波留が言うのに、紘も真面目な表情を浮かべ

「…ん。」

と、頷く。

誠は

「まぁでも、俺刺されてさ、警察が巡回とかもっと強化してくれたから結果的に良かったんでないの？」

と言う一言に波留がまたパシンと左手を叩き

「てめぇが犠牲になって死んでたら、こっちはなんも浮かばれないんだっての！！」

と言う言葉に誠は申し訳ない気持ちになり

「わりぃわりぃ」

と返す。

「ゆう先生の勘が当たっていたら、萌ちゃんが危ないんだからさ。警察の話によると、周囲に全く怪しい影がないって言うし…」

真面目な表情で紘が返すのに

「俺が生きてるって分かったらどうするんだろうな」

と、誠は言う。

「そうなんだよなぁ…また被害食ったらどうにもなんねーし…せめての救いは冬休み期間にお前が退院出来る事…くらいか？」

波留が言うのに

「そう言う事だなぁ…」

と、誠は言う。

今日の看護師の往診の際、来週には尿道カテーテルを抜くと言われた。

経過的には順調らしい。

「俺の存在をあいつらに知らせない様にしながら、学校に行く方法…とかねーよな」

誠が呟く様に言うのに

「どうだろうなぁ…」

と、波留が顎に手をやる。

「それこそゆうちゃんに相談してみるか？」

誠が言うのに、頷く三人。

萌が

「裏庭とかから入る方法ないのかなぁ…」

ぼやいた所で

「そうだ！」

と、誠は閃いた表情で言う。

紘は

「なんだ？」

と聞くと、

「職員用玄関使わせて貰えば良いんじゃね？」

紘が

「俺の母ちゃん、専業主婦だし、送り迎えとか頼もうか？」

と言う所で誠は

「…いや、それはわりぃし…」

と、呟くように言う。

「「「うぅ〜ん…」」」

三人が頭を抱えた。