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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第31章 戦士達の再会
でも

(まだダメかも)

萌に胸が高鳴ってしまうと言う状態だったら、他の女の子に申し訳ない。

そんなにすぐに見つかる訳じゃない。

前、亮とかなが言っていたように、

「突然」来るものだし。

でも、誠から離れようとも思わない。

いつも繰り出すバカバカしい話から、筋肉に関する話とか、波留より成績も良いのに、豊を挑発して刺される位無鉄砲。

愛するバカで、大好きで仕方がない。

(と言っても、俺はゲイでは断じてない)

と思いつつ、空を見上げる。

冬の寒さから、透き通るような青い空。

しばし見ていると、

「波留くん?」

と、萌の呼ぶ声。

(ああ、そうだ、お守り買わなきゃ…)

そう思っていたら、うーんと、萌が唸ってる。

「萌ちゃんどうしたの?」

と、聞いたら

「まこちゃんに厄払いのお守り買って来る?って聞いたの。一緒に行きたいって言われたけど…なんか、選びたくて…身代わり守りの方が良いかなとか思ったんだけど、お人形だとなんか怖くて…」


と、真面目に唸りながら言う萌に笑いながら、

「普通の身代わり守りもあるよ?」

と、指を指す。

「あぁ!こんなトコにあったんだ!ありがとう!」

そう言う萌に、波留は今協力してくれる人数分のお守りを持ち、

「これ、お願いします」

と、言う。

「え?波留くん?」

そう言う萌に

「俺人数分買うから、誠と一緒に行く時、あの人形のお守り、買ってやって。面白いから」

スプラッタ系やホラー系が誠が嫌いなのを知っていて、わざと波留はけしかける。

萌は、んー…と、考えて

「分かった、そうする」

と、ニヤリと笑う。

(こりゃ、二人でいる時どんなことしてんだろうなぁ)

と、内心苦笑いしつつ、誠ならば変態まがいな事をしてそうだ。と、予想がついているため、敢えて流す。

(誠が不安に思ってる事が現実にならないように…それだけだな…)

そう思いながら、お守りを買った。
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