この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第32章 退院後はメイド姿で
(榎本も、そうやって俺が話掛けてたなら、違っていたのかな…)

そう思っても、確かに、呼び出された時に行ったが、中々話しかけるチャンスが無かった。

雰囲気的なものから、近付けられない…そう思い、…しかも相手は恐らくプライドが高いタイプで、部活の最中などに、萌に話掛けられる以外の時、誠が思わずムッと来てしまう事ばかり、豊は話しかけて来た。

(その頃から多分敵対心みたいなの…持っていたんだろうなぁ…)

と、思いながら次に行ったのが、萌と約束していた神社のお参り。

何故か、お守りを買う時に波留と萌がニヤリと笑い、野生の勘なのかなんなのか、ゾクリ…と背筋が凍ったが、自分に勝つ為に勝守と、萌とお揃いで付ける為、縁結び守りを買った。

「今年も良き一年でありますよう」

巫女にそう言われながら、誠は早速、縁結びの守りの青い方を自分の鞄に付け、
「はい」
と、ピンクのお守りを萌に手渡す。

萌にこうやって、縁結び守りの片方をあげるのは誠にとって夢だった。
(片思いみたいな感じであげると、告白してるようなもんだし。…でも今から思えばこうやってあげれば良かったのかも)
元旦で家族と行く度に買うのを躊躇っていた。
仲が良いと言う関係性を崩したく無かった。
萌は少し気まずく、半分嬉しいと言った複雑な表情を浮かべ、

「ありがとー!」

と言い、萌も鞄に付け、ぎゅっと誠の腕を掴む。

萌の表情に
(…ん?)

と、思ったが、後々判明する事だろう…と、流す事にした。

「あっ!あそこのフランクフルト食べたいっ」

と、萌が行くのを

「俺が買って来てやるよ」

と言い、二本、境内の外れにある屋台に近付き、フランクフルトを購入する。
神社のフランクフルトはお祭りやコンビニで食べるより、何故か美味しい。

波留は甘酒をずずーっと、飲み、紘や夏子はりんご飴やクレープを購入して、食べていた。

「あー…なんか平和だなぁ…」

波留が、甘酒をズズズッと飲みながら、包帯が取れた手を見ながら言う。

「…ホントだな…」

誠が話をしている時に

「うわぁっ!」

ズシャッと言う音と、紘の悲鳴が聞こえる。

「去年だったら、こんな事も神経質になってたよなぁ〜…」

と、波留がぼやくのに、誠は確かに…と、倍率の高い高校の入試とあって、ブツブツ言いながら萌と単語手帳片手に教室で勉強していたのを思い出す。
/372ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ