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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第33章 オーボエが鳴り響く放課後
その様子を準備室の隣の踊り場で聞いていた四人の影があった。

「三島、ありがとな?」

誠がそう言うのに、

「別に俺はなんもしてない」

と康之が答える。

「しかもどさくさに紛れて唯ちゃんのLINEIDとかゲットしちゃったしな、お前」

と、波留が言うのに

「だぁぁぁー!!お前がそうしろって言ったんじゃんか!!」

と、康之が不服な顔で言うのに、

「まさかホントにゲットするとは思わんかったもん」

と、波留が淡々とした表情で言う。

「はぁ…でも良かったわ…二人が仲直り出来て…」

そう言うゆうに

三人は頷く。

実は波留と康之は同じ部活仲間で、友人であり、康之は今回の協力者だった。

朝は勿論偶然。その後、康之が波留にメールをし、萌と唯の気持ちに噛み合わない所がないか…を4人で話し、ゆうが唯に準備室の鍵を渡したあと、誠にメールし、誠が、萌に音楽準備室に忘れ物があるから取ってきて…と、忙しい素ぶりを見せながらお願いし、2人が準備室に鉢合わせる様に仕立てたのだ。

「それにしても、まこちゃんもこうやって見守る男になったのね…」

と、ゆうは言う。

付き合った当初なら俺も弾きたい!とか言い、準備室に入っていた事だろう。

「んな事ねぇよ…」

と、誠は顔を背ける。

やる事はまだ干渉してる感はあるけど、萌のために良かれと思った行動だ。

「僕を天使だと思ってくだちゃい!」

と、言うが

「てめぇが天使…ほぉ…天使…」

と、波留が突っかかってくるのに、

「んだよぉ〜」

と、お互い凄んでいると

「しぃ〜…聞こえちゃうから、教室に戻りましょう」

と、ゆうは言う。

「なぁ、三島?LINEIDとか唯ちゃんに聞いたって言ってたけど本気か?」

そう言う誠に

「マジに決まってるだろ、ばーか。」

と、顔を赤らめて言う。

「ずっと聞きたくて、波留にぼやいていたし…ゆっくりアプローチしてくよ…多分、男性不信になってるだろうから…」

そう言う康之にゆうはパシンッと

「えらい!」

と、肩を叩きながら言う。

「あーもう…みんな青春ねぇ…いーなぁ…」

と言いつつ、真面目な表情で

「もうそろそろ…蹴りを付けないとね…」

と、呟いた。

誠は、榎本の親の事だろうな…そう思った。




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