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第7章 男の会話

「やった！98点！」

萌は嬉しそうに誠が作った、ヤマ勘テストの結果を聞いていた。

ちなみに、今週三教科、来週四教科の、問題が教科ランダムで出題される。

誠は

（ったりめーよ。教えた内容を作ったんだからな）

と思いつつ、

「良かったなぁ、萌。」

と、優しげな顔をして頭を撫でていた。


それを見ていた美咲と隆は目のやり場がない。

ゴホンと隆は咳き込み、

「お前ら、ここがどこだか分かっているのか…？」

と、誠に聞いた。

美咲は

「まぁまぁ隆…」
と、隆を宥めている。

（ん？）

誠はそう言う美咲に何か違和感を感じた。


（いつもならもう少しつっけんとん…な、気がする。
そういや、進捗状況聞いとかなきゃな）


誠はそう思い、

「隆先輩、ちょっとトイレ行きません？」

と、隆を連れ立って、トイレ…と見せかけ、図書館の多目的ホールの椅子に座った。

「どした？誠」

多目的ホールで、男同士の作戦会議。

「いや、美咲さんとどうかな〜と思いまして。」

と、聞く誠に

「ん？何もないが？」

と、答える隆。


（うわぁー、これ第三者からだと、めっさ歯痒いなぁ〜）


美咲の様子がいつもより可笑しい。
でも、自分の主観的な勘であり、そんな事は言えない。

隆は

「強いて言えば…何か隠してる様に、俺は思っている。」

と、呟くように言った。


「隠してる…？」

誠は言うと

「あいつな、あんな意地っ張りと言うか、なんて言えば良いんだろうな。
俺に対しては、傲慢？いや、なんか言葉が違うな。何とも言えないが、ただ一つ言えるのは、一年半前から、様子が可笑しくなったんだ。」

「可笑しい？」

誠が聞くと

「あいつさ、付き合ってるヤツいるんだけど、それはそれは、楽しげだったんだよ。こっちはお前に片思いしてんだって思うのに。」

と、苦笑いしてる隆のこんな顔を誠は見た事がない。
そして、思いの丈を話してるように見えた。