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人型~ドール~
第3章 新人モデル沢木馨
「お疲れ様、薫。」
薫が車に乗り込むと京子は声をかけた。
「マネージャー。」
「明日から1週間お休みよ。都が貴方を使いたいって。沢木馨として。」
「ドールの女王では無く?」
「ええ。だから、帰っても解体はしないわ。」
「解った。」
薫は車の外にいるファンに手を振りながら答える。
車が発進されると、薫は疲れたように深い息を吐く。
「人間の、しかも男の振りをするのは疲れる。」
「でも、これが今の貴方の仕事よ。葛城家のドールとして、しっかり働きなさい。」
「ああ。」
「今日はこのまま都の元へ貴方を預けに行くわ。1週間後に迎えに行くから、それまで都の言う事を聞くのよ。」
「研究所……か。アソコはまだ慣れない。都様が研究所を作って10年になるのにな。」
「10年経つのね。私気づかなかったわ。都が大学の時に突然ドールの研究したいって言い出して、その延長で立ったのよね。」
「ああ。人間の命は短い。俺の主も良く変わる。」
「貴方が不老不死だからって言っても、そもそも貴方は人間では無いものね。ドールとは良く名付けたものだわ。」
車が研究所の地下駐車場へと入っていくと、既に研究所の人間がドールケースを用意して待っていた。薫は車を降りると服を脱いで裸になり、ドールケースに入る。塩澤家に仕える運転手が服を畳み車の中へとしまった。
「それでは1週間後に会いましょう。」
京子はそう言うと車を自宅へと向かわせる。ドールケースに入れられたまま、薫は研究所の個室へと運ばれて行った。
薫が車に乗り込むと京子は声をかけた。
「マネージャー。」
「明日から1週間お休みよ。都が貴方を使いたいって。沢木馨として。」
「ドールの女王では無く?」
「ええ。だから、帰っても解体はしないわ。」
「解った。」
薫は車の外にいるファンに手を振りながら答える。
車が発進されると、薫は疲れたように深い息を吐く。
「人間の、しかも男の振りをするのは疲れる。」
「でも、これが今の貴方の仕事よ。葛城家のドールとして、しっかり働きなさい。」
「ああ。」
「今日はこのまま都の元へ貴方を預けに行くわ。1週間後に迎えに行くから、それまで都の言う事を聞くのよ。」
「研究所……か。アソコはまだ慣れない。都様が研究所を作って10年になるのにな。」
「10年経つのね。私気づかなかったわ。都が大学の時に突然ドールの研究したいって言い出して、その延長で立ったのよね。」
「ああ。人間の命は短い。俺の主も良く変わる。」
「貴方が不老不死だからって言っても、そもそも貴方は人間では無いものね。ドールとは良く名付けたものだわ。」
車が研究所の地下駐車場へと入っていくと、既に研究所の人間がドールケースを用意して待っていた。薫は車を降りると服を脱いで裸になり、ドールケースに入る。塩澤家に仕える運転手が服を畳み車の中へとしまった。
「それでは1週間後に会いましょう。」
京子はそう言うと車を自宅へと向かわせる。ドールケースに入れられたまま、薫は研究所の個室へと運ばれて行った。