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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第47章 待望のデート
カラン…
カウベル風のドアベルが鳴り、予定時刻より少し遅れて彼が入ってきます。
「お待たせ、遅れてごめんなさい。」
「ん…いくらなんでも30分じゃ着かないと思ってた。」
「まだ頼んでない?」
「ん…待ってた。」
「ワイン、ボトルで入れよっか。」
お互い何でも飲むけど、私がワインが一番好きで、ワインの店をチョイスしているのも知ってる彼です。
つまみは私が決めて、ワインのチョイスは白とだけ決めて、彼にお任せします。
店のオススメはフルーティーな白でしたが、
「辛口のないの?」
私の好みをしっかり覚えています。
出窓風に半円飛び出たスペースに小さなテーブル、窓が広く蔦で覆われている場所に45℃で並び乾杯します。
「ん、スッキリした辛口。」
「美味しいね。」
互いの好み通りのテイストであることを確認して、彼はにっこり笑います。
二人とも、自他共に認める自己中、自信家で、まあワガママ…
そのお互いを良くわかっているから、私も納得する味だとの笑みです。
つまみはブルーチーズとフルーツミニトマトと合鴨のスモーク。
会って話すと言われていた彼の近況報告を聞きます。