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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第48章 青い鳥、その2
私が立ち上がり、希望であったことを言うと、皆が拍手してくれましたが、
紫のチュチュの女の子は後ろを振り向いて私を睨み付けてきます。
順々に発表が終わり、演奏者の紹介となる。
元々いた女の子の紹介を、これまたマイクを奪うようにして紫のチュチュを履いた子が話し出す。
「先輩たち、ご卒業おめでとうございま〜す。来年は私たちの番、がんばりまぁす。」
くねくねと可愛らしく言うが、どうやってもハスキーボイス。
ってか、聞き覚えあるし、この声…
に、お茶目に女装してウィンクしてくる彼…
ん?彼…
その後花道を通過して寮に戻るのだけど、早着替えをこなして、グレーのスーツ姿でお見送りに並ぶ彼…
卒業式にくるなんて、聞いてないぞ!!と言おうとしたら、
耳元で、
「配属先のこと聞いてないんだけど、あとでじっくり説明してもらおうかな。」
ちっとも笑ってない笑顔で言われる。