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オレンジ色のまま脳みそに焼きつけて、焦がして
第1章 無邪気なオレンジ



そもそもさっき会ったばかりの私にこんなヘビーな生い立ちをペラペラ話していいの?

「売春って、嫌だなぁ紗世さん。人聞き悪いよ」

アハハと明るく笑いながら頬杖を付き、私を見るユリの目は何だかくすんでいる。
何かの目に似ていた。
思い出せないけど、あまりいい気がしない目だ。

「てか、そんな話し私にして大丈夫なの?」

「そんな話しって?」

「その、里子だとかヒモだったからとか‥‥‥」

「だってこの話するとほぼ100の確率で落とせるから」

キラキラ光る綺麗なオレンジ色の髪とは真逆で、彼の腹の中は黒かった。
要は可哀想な自分をアピールして同情させ、女の支えてあげたい本能を刺激する訳か。
なんてずる賢くて腹黒いんだろう。

同情した私が馬鹿だった。

ヒモになる男はやっぱりろくなもんじゃない。

「ろくなもんじゃないね、君」

「知ってるよ。俺ハイエナみたいな人間だから」

開き直って笑う彼は灰皿にタバコを押し付け、火を消した。
私はタバコの煙を彼目掛けて吐き出し、呆れながら見た。

すると彼は歯並びのいい歯を見せながら笑い、私に言った。

「いつもは言わないんだよ?こんな事」

「何を?」

「この話するとほぼ100の確率で落とせるからとか、言わないんだ」

だから何だよ。
私に特別感を与える為の手口か?
あなたに初めて言いました的な?

三十路女をナメるなよクソガキ。

「じゃあ何で私に言ったの?ん?」

私にそう聞かれた彼は相変わらず可愛らしく笑いながら答えた。

「だって紗世さん騙されないでしょ?同情するだけでしょ?俺にお金は遣わなそう」

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