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あんなこんなエロ短編集
第15章 voice

「え、マジで人なの?
俺がノイローゼになったんじゃ??」
(人よ。確かに人なの。
お願い、イメージで喋って?
声だと響き過ぎるわ)
俺はパニクりながらも深呼吸し、
(人?女の人………だよね)
頭の中に文章を並べるようにして、
語りかけた。
(うん!
ああ、嬉しい!話せる人が欲しかったの)
(ええと……どこの人?
おれは江東区……)
(シッ。
場所は言わないで。きっと、
行ける………と思う)
(へ?)
次の瞬間だ。
カチャ
玄関ドアの音がして、
アパートに金髪碧眼の女の子が入ってきた。
俺を見てきょとんとしている。
『うわあ!
外国だったのね!嘘、初めてだわっ』
「こん………ばんは…………」
冷や汗で汗だくだ。
不思議と恐怖はなかった。
ーーーーーそれから毎晩、
彼女は現れるようになった。
遥か遠い北の国の名前を言い、
ここが日本だと分かると狂喜乱舞した。
『アニメ!
セイフク、エーケービー!』
………何故言語が違うのに通じるのかは不明だ。
ただ彼女の強い不満や孤独は、
驚くほど俺と同じ色をしていた。
俺がノイローゼになったんじゃ??」
(人よ。確かに人なの。
お願い、イメージで喋って?
声だと響き過ぎるわ)
俺はパニクりながらも深呼吸し、
(人?女の人………だよね)
頭の中に文章を並べるようにして、
語りかけた。
(うん!
ああ、嬉しい!話せる人が欲しかったの)
(ええと……どこの人?
おれは江東区……)
(シッ。
場所は言わないで。きっと、
行ける………と思う)
(へ?)
次の瞬間だ。
カチャ
玄関ドアの音がして、
アパートに金髪碧眼の女の子が入ってきた。
俺を見てきょとんとしている。
『うわあ!
外国だったのね!嘘、初めてだわっ』
「こん………ばんは…………」
冷や汗で汗だくだ。
不思議と恐怖はなかった。
ーーーーーそれから毎晩、
彼女は現れるようになった。
遥か遠い北の国の名前を言い、
ここが日本だと分かると狂喜乱舞した。
『アニメ!
セイフク、エーケービー!』
………何故言語が違うのに通じるのかは不明だ。
ただ彼女の強い不満や孤独は、
驚くほど俺と同じ色をしていた。

