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あんなこんなエロ短編集
第15章 voice

ーーーーー声は、返ってこない。
そして………俺の手首には、
手錠が嵌まっている。金具が冷たい。
「だから………、金髪碧眼の女の子といるのが楽しくて!
まゆりとは上手く行ってなかったんだ!」
狭く無機質な部屋。
取調室というやつか?
「はぁ~。君ね、人を1人殺してるんだよ!
自覚あるのか!ふざけるな」
出会いからエッチ、
悩みの内容まで事細かく説明した。
警察官は分かってくれない。
やっぱり分かって貰えないか、と思う。
「だから、それは仕方ないんすよ!
まゆりが甲斐甲斐しく部屋にくるから、
あの子と会えなくなったんです」
俺は何回もした説明を繰り返す。
アパートの隣の部屋の男が『部屋から大きな独り言が聞こえてきてうるさかった』『金髪碧眼なんて居なかった、時々黒髪の女の人が出入りしていた』
と証言したらしいが、
妬みか何かだろう。
あの子にまた会えるはずだ。
話しかければ…………
(ねぇ、居ないの?
また一緒に過ごそう)
(ねぇ、悩み話そうよ)
返事は、ない。
代わりのように警察官の怒声が響き渡る。
〈終わり〉
そして………俺の手首には、
手錠が嵌まっている。金具が冷たい。
「だから………、金髪碧眼の女の子といるのが楽しくて!
まゆりとは上手く行ってなかったんだ!」
狭く無機質な部屋。
取調室というやつか?
「はぁ~。君ね、人を1人殺してるんだよ!
自覚あるのか!ふざけるな」
出会いからエッチ、
悩みの内容まで事細かく説明した。
警察官は分かってくれない。
やっぱり分かって貰えないか、と思う。
「だから、それは仕方ないんすよ!
まゆりが甲斐甲斐しく部屋にくるから、
あの子と会えなくなったんです」
俺は何回もした説明を繰り返す。
アパートの隣の部屋の男が『部屋から大きな独り言が聞こえてきてうるさかった』『金髪碧眼なんて居なかった、時々黒髪の女の人が出入りしていた』
と証言したらしいが、
妬みか何かだろう。
あの子にまた会えるはずだ。
話しかければ…………
(ねぇ、居ないの?
また一緒に過ごそう)
(ねぇ、悩み話そうよ)
返事は、ない。
代わりのように警察官の怒声が響き渡る。
〈終わり〉

