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あんなこんなエロ短編集
第17章 よごと

ーーーーー「ああ~。肩凝ったぁ」
同僚の愛美【まなみ】が伸びをした。
12時13分。
テーブルには私のお弁当と愛美のサンドイッチ
が並んでいる。
「変な客いた?」
「うん。商品がさぁ、ほつれてるって言って
説明しても聞く耳持たず!
安物でしかもセール品なんだよ?
ほつれぐらいあるっての」
ーーーーー私たちが配属されているのは、
大手通販メーカーのお客様対応係だ。
平たく言えばクレーム処理係。
配属したての頃はストレスが酷かった。
『購入の仕方が分からない』
『振り込み方が分からない』
といった至極普通の質問は大抵お年寄りからで、
そんなのは滅多にない。
いきなり怒鳴られたり、時には下ネタを延々
言われたりする。
『同じ土俵に上がっちゃ駄目よ』当時先輩から
言われ続けた言葉だ。
『無になってひたすら謝れ』
応対を繰り返すうち、
多少のクレーマーは笑い話に変えられるくらいに
なった。
勤めて5年。
26歳の私は、
3週間後この職場を退職する。
「理香【りか】はいいよね~。
あと少しでこんな仕事ともオサラバだしさぁ」
同僚の愛美【まなみ】が伸びをした。
12時13分。
テーブルには私のお弁当と愛美のサンドイッチ
が並んでいる。
「変な客いた?」
「うん。商品がさぁ、ほつれてるって言って
説明しても聞く耳持たず!
安物でしかもセール品なんだよ?
ほつれぐらいあるっての」
ーーーーー私たちが配属されているのは、
大手通販メーカーのお客様対応係だ。
平たく言えばクレーム処理係。
配属したての頃はストレスが酷かった。
『購入の仕方が分からない』
『振り込み方が分からない』
といった至極普通の質問は大抵お年寄りからで、
そんなのは滅多にない。
いきなり怒鳴られたり、時には下ネタを延々
言われたりする。
『同じ土俵に上がっちゃ駄目よ』当時先輩から
言われ続けた言葉だ。
『無になってひたすら謝れ』
応対を繰り返すうち、
多少のクレーマーは笑い話に変えられるくらいに
なった。
勤めて5年。
26歳の私は、
3週間後この職場を退職する。
「理香【りか】はいいよね~。
あと少しでこんな仕事ともオサラバだしさぁ」

