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あんなこんなエロ短編集
第18章 一瞬だけでいい

車を走らせる。
「あと7分………」
もうすぐだ。
BGMの音量を落とす。
ミラーを見てメイク・髪をチェックした。
道は混んでおり、クラクションの音がそこここに
響いている。
大丈夫かしら?
時間通りに行けるかしら。
焦りつつも呼吸を整えた。
その通りに出た。
一番左の車線に寄り、
左折したり停車する車を避けながら進む。
もう少し…………
あと少し…………
『堀内会計事務所』という看板が見えた。
うす暗い中、隣が飲食店のため佇まいが
地味だ。
私は速度を落とす。
きっと。
きっと、この時間ーーーーー
事務所の前の歩道に彼の顔があった。
心臓が跳ねる。
息を吸い、吐いた。
ラッキーなことに信号が赤になった。
彼の顔が視界の左隅にあるが、
私は前を向いている。
歩道を歩く他の人間たちがチラチラこちらを
見ている。
主に男だが。
彼の顔がそれにつられるようにこちらを向いた。
ーーーーー私は青になった信号を通過する。
右目から、
涙がひとしずく落ちた。
「あと7分………」
もうすぐだ。
BGMの音量を落とす。
ミラーを見てメイク・髪をチェックした。
道は混んでおり、クラクションの音がそこここに
響いている。
大丈夫かしら?
時間通りに行けるかしら。
焦りつつも呼吸を整えた。
その通りに出た。
一番左の車線に寄り、
左折したり停車する車を避けながら進む。
もう少し…………
あと少し…………
『堀内会計事務所』という看板が見えた。
うす暗い中、隣が飲食店のため佇まいが
地味だ。
私は速度を落とす。
きっと。
きっと、この時間ーーーーー
事務所の前の歩道に彼の顔があった。
心臓が跳ねる。
息を吸い、吐いた。
ラッキーなことに信号が赤になった。
彼の顔が視界の左隅にあるが、
私は前を向いている。
歩道を歩く他の人間たちがチラチラこちらを
見ている。
主に男だが。
彼の顔がそれにつられるようにこちらを向いた。
ーーーーー私は青になった信号を通過する。
右目から、
涙がひとしずく落ちた。

