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あんなこんなエロ短編集
第19章 man&woman

「雪(ゆき)さんというのですね………、
素敵な名前ですね」
5年前、井高隆太(いだかりゅうた)は初めての出会い
でそう言って微笑んだ。
「そうですか?ありがとうございます」
優しい語り口だったが、
手が震えているのを見てしまった。
惰性でダラダラ付き合っていた大学時代からの彼
がいたが、
知人の紹介で井高に会ったのだった。
震える手は女性に慣れていないことを表しており、
整った顔立ちではないが奥二重の目は優しく、
実直を絵に描いたような人だと思った。
わたしは26歳で、
井高は30。
ちょうど良いバランスだと感じた。
安心と安定が欲しかったわたしは、
知人に礼を言い井高と交際する旨を伝えた。
もちろん惰性彼氏とは別れた。
次の休みは映画を観に出掛け、
イタリアンで食事をした。
薀蓄を語るでもなく、
横柄でもなく、井高は気遣いもしてくれ終始楽し
かった。
トントン拍子で交際は進み、
7ヶ月後わたしは井高雪になった。
新居は新築マンションでわたしは新妻。
しあわせの絶頂だった。
素敵な名前ですね」
5年前、井高隆太(いだかりゅうた)は初めての出会い
でそう言って微笑んだ。
「そうですか?ありがとうございます」
優しい語り口だったが、
手が震えているのを見てしまった。
惰性でダラダラ付き合っていた大学時代からの彼
がいたが、
知人の紹介で井高に会ったのだった。
震える手は女性に慣れていないことを表しており、
整った顔立ちではないが奥二重の目は優しく、
実直を絵に描いたような人だと思った。
わたしは26歳で、
井高は30。
ちょうど良いバランスだと感じた。
安心と安定が欲しかったわたしは、
知人に礼を言い井高と交際する旨を伝えた。
もちろん惰性彼氏とは別れた。
次の休みは映画を観に出掛け、
イタリアンで食事をした。
薀蓄を語るでもなく、
横柄でもなく、井高は気遣いもしてくれ終始楽し
かった。
トントン拍子で交際は進み、
7ヶ月後わたしは井高雪になった。
新居は新築マンションでわたしは新妻。
しあわせの絶頂だった。

