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あんなこんなエロ短編集
第21章 裏のかお
(ああっ、もうどうすれば……)



ぶるぶる頭を振って、




次の授業の準備をして立ち上がる。




ーーーーーー「きり~つ、礼ー」




教壇に立ち、生徒たちから礼を受ける。




自分も頭を下げる。




右側ほ見ないように意識する。




ーーーーー右側・ベランダ側に雪途の席があり、




彼は出席しているのだ。





もちろんそれは喜ぶべき事なのだけど。




恥ずかしさやら怒りやら罪悪感やらが混ざり、




直視できない!











ーーーーーー「先生っ」




授業を終え廊下に出たら、高い声が背中に響いた。




肩が強張る。




「な、なあに?かしら?」




声の主は分かっていた。





雪途はおずおずと歩み寄ってきてノートを開いた。





「ここ、分からないんですけど……」




「あ、ああ………これはね、




aを………」




ごくごく普通の勉強での質問だったことに、




深く安堵した。




すると…………「肋骨、ホクロ」




雪途が囁いた。




「はあ?」




大きな声が出て何人かの生徒が振り向いた。




「はあ、あー………まぁ、頑張りましょうね伊東くん!」




そう言ってダッシュで職員室に向かう。




(ホクロ……………?)




待てよ、と思い職員トイレに駆け込んだ。



シャツとキャミソールを一気に捲り上げる。




「うそ………………ある………」




自分の鎖骨部分に、




ホクロがある。



普段意識もしないから気づかなかった。





「………何ちゃんと見てんのよ………」




乱交の時か。




あの時しか見る機会はない。




「はぁ~~~~~~…………」




雪途が分からない。




『ここにいて…………』




か細い声で望んだのは本音なのか。




…………からかわれているのか…………

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