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あんなこんなエロ短編集
第22章 夏祭り

ひょろりと背の高い男子が所在なげに立てっていた。
その姿を認め、
葵衣は駆け出す。
「ひんちゃーん!!」
男子が顔を上げる。
心許なさそうな表情に笑顔が浮かんだ。
「ああ……」曖昧に頷く彼。
葵衣は思わずにやけてしまった。
こういう、慣れてない感がかわいいんだよね!
言葉に出して言えないのでにっこり笑う。
「待った?ごめんね」
ひんちゃんの手を握る。
やっぱり慣れてるほうがリードしなきゃね。
ひんちゃんは背中を固めながら、
それでも握り返してきた。
「は、早めに来たんだね」
「えっ?
ーーーうん!顔見たかったから」
葵衣が言うと、ひんちゃんは俯いた。
ーーー人が増えてきた。
友達同士わいわい言ってる人たち、
小さな子供を連れた家族…………
何だか何もかもがひんちゃんとあたしを彩る風景みたい。
「あのさー、あれ買わない?」
いつまでも俯いているひんちゃんに話しかける。
「え………あ、うん」
葵衣はリンゴ飴を2つ買い、
1つを渡す。
「………ありがとう……」
消え入りそうな声。
しばらく歩いて葵衣は「こっち」と引っ張った。
その姿を認め、
葵衣は駆け出す。
「ひんちゃーん!!」
男子が顔を上げる。
心許なさそうな表情に笑顔が浮かんだ。
「ああ……」曖昧に頷く彼。
葵衣は思わずにやけてしまった。
こういう、慣れてない感がかわいいんだよね!
言葉に出して言えないのでにっこり笑う。
「待った?ごめんね」
ひんちゃんの手を握る。
やっぱり慣れてるほうがリードしなきゃね。
ひんちゃんは背中を固めながら、
それでも握り返してきた。
「は、早めに来たんだね」
「えっ?
ーーーうん!顔見たかったから」
葵衣が言うと、ひんちゃんは俯いた。
ーーー人が増えてきた。
友達同士わいわい言ってる人たち、
小さな子供を連れた家族…………
何だか何もかもがひんちゃんとあたしを彩る風景みたい。
「あのさー、あれ買わない?」
いつまでも俯いているひんちゃんに話しかける。
「え………あ、うん」
葵衣はリンゴ飴を2つ買い、
1つを渡す。
「………ありがとう……」
消え入りそうな声。
しばらく歩いて葵衣は「こっち」と引っ張った。

