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あんなこんなエロ短編集
第23章 悲しみが流れてゆく
正社員といっても昼間の仕事の給料はバイトに毛が




生えた程度のものだった。




3年前、





あの人の姿が無くなってから働き始めた。





「さ、サリーちゃん、




かわいいね。肌もすべすべだ~」





能天気な欲情は羨ましい。




どうやら新規のこの客は害がないようで、





私は安堵した。





中には本番を強要したり、




ハード過ぎるSMプレイをしてくる客もいる。




昼間と違い、





私は気をつけて明るめの付け毛を何本も付け




ギャルメイクをしている。



年齢的にどうかと思ったが、



元々肌は白いうえ動画サイトを見ると『化ける』メイ




ク術が公開されており、



その通りやってみたら結構様になっている。





働き始めた当初は、




昼間の職場の人にバレないかひやひやした。




しかし返さなくてはならないお金があり、




例えバレたとしても私は嬢にならなければいけない





のだったが。




初めて客を取った夜は、




帰りに道端で激しく嘔吐したものだ。





それも2回3回とこなすうち無感覚になり、




辛い時は頭の中で諭吉を思い浮かべるようにした。





ーーー泡がふわふわと浮く。




私はボディーソープで泡だらけの体で、




男に抱きつき腰や背中を撫でた。





不思議な感じだ。




今ではこうするたび自分が男を操ってるのだ、




という優越感が迸る。




あんなに嫌悪していたのに。





「あ……………あうっ、ああっ」




ほら。





男は組み敷かれた女のような喘ぎを漏らす。





屹立したそれをぬるぬるした手で撫でてやる。









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