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あんなこんなエロ短編集
第25章 生きる理由

女性は二十歳くらいか?
痩せていてスーツ姿だ。
学生という雰囲気ではない。
社会人なのだろう。
「良くないって誰が決めたのよう!!
見られたくないのよっ、飛び降りるとこ!!
早くあっちに行けっ」
これだけ口達者なら死ななくて良いのでは……………
善樹は思ったが、
さらに興奮させると行けないので心に仕舞う。
「あのさ…………、
な、なんで死にたいの??教えてほしいなーなんて」
言葉を選んでいるが、
そのせいでおどおどした口調になる。
「……………え?ああ、」
女性は一瞬虚を衝かれた表情になりそのあと嘲る
ように片頬を歪めて笑った。
「最後に教えてあげるわよ。
ここで会ったのも何かの縁でしょうし。
私が死ぬ理由はね、生きる理由が無くなったからよっ
」
「生きる理由がない…………?
無くなった、ってのは今まであったわけ?
ですかね?」
またおかしな口調になった。媚び諂(へつら)う風に
なる。
「そうよ、今まであったの。
私結婚する予定だったのよ。
昔から親いなくてさ、早くあたたかい家庭を作り
たかったのよ」
説得を始めて馴れてきたのか、
女性の話し方がため口になってきた。
おずおずと身の上話を始めてくれる。
痩せていてスーツ姿だ。
学生という雰囲気ではない。
社会人なのだろう。
「良くないって誰が決めたのよう!!
見られたくないのよっ、飛び降りるとこ!!
早くあっちに行けっ」
これだけ口達者なら死ななくて良いのでは……………
善樹は思ったが、
さらに興奮させると行けないので心に仕舞う。
「あのさ…………、
な、なんで死にたいの??教えてほしいなーなんて」
言葉を選んでいるが、
そのせいでおどおどした口調になる。
「……………え?ああ、」
女性は一瞬虚を衝かれた表情になりそのあと嘲る
ように片頬を歪めて笑った。
「最後に教えてあげるわよ。
ここで会ったのも何かの縁でしょうし。
私が死ぬ理由はね、生きる理由が無くなったからよっ
」
「生きる理由がない…………?
無くなった、ってのは今まであったわけ?
ですかね?」
またおかしな口調になった。媚び諂(へつら)う風に
なる。
「そうよ、今まであったの。
私結婚する予定だったのよ。
昔から親いなくてさ、早くあたたかい家庭を作り
たかったのよ」
説得を始めて馴れてきたのか、
女性の話し方がため口になってきた。
おずおずと身の上話を始めてくれる。

