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あんなこんなエロ短編集
第26章 夢の穴

点滴がぽとりぽとり落ちている。
俺はその様子を見つめながら、
病室でひっくり返っている自分を不思議に思う。
健康体で風邪すら5年ほど引いていなかった。
それが先月の健康診断で引っかかり、
会社を休んで検査したところ癌だとう。
大腸の癌だ。
出血もない。
症状が全く無いため、ピンときてない。
ただ………『あ、俺そろそろ死ぬのかな』と思った。
「暇……………」
2人部屋なのだが、
片方のベッドは空だ。
誰か居れば話し相手になったかもしれないが。
「あ~あ。1回くらい結婚すりゃ良かったな」
これは本音だ。
40歳。おっさんである。
今はもう縁談も来ないが、35歳まではちょくちょく
見合いだとか紹介だとか話が来ていた。
結局誰と付き合っても結婚までは至らず、
独りだ。
「でも逆に良いのかね、
子供でもいたら大変だもんな」
あ~あ。退屈だ。
悲しいとか辛いとかより、
仕事しかしてこなかったから時間の過ごし方が分から
ない。
俺はその様子を見つめながら、
病室でひっくり返っている自分を不思議に思う。
健康体で風邪すら5年ほど引いていなかった。
それが先月の健康診断で引っかかり、
会社を休んで検査したところ癌だとう。
大腸の癌だ。
出血もない。
症状が全く無いため、ピンときてない。
ただ………『あ、俺そろそろ死ぬのかな』と思った。
「暇……………」
2人部屋なのだが、
片方のベッドは空だ。
誰か居れば話し相手になったかもしれないが。
「あ~あ。1回くらい結婚すりゃ良かったな」
これは本音だ。
40歳。おっさんである。
今はもう縁談も来ないが、35歳まではちょくちょく
見合いだとか紹介だとか話が来ていた。
結局誰と付き合っても結婚までは至らず、
独りだ。
「でも逆に良いのかね、
子供でもいたら大変だもんな」
あ~あ。退屈だ。
悲しいとか辛いとかより、
仕事しかしてこなかったから時間の過ごし方が分から
ない。

