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あんなこんなエロ短編集
第28章 あらんかぎりに君を愛す
2年のタナカの連れの誰かが連れてきた他校の学生。




(ちなみに俺は今3年で院に上がるつもり。就職



まだしたくねぇし)




背中までの明るい茶色の髪と、




大きなぱっちりした目はちょっと目を引く。





アイは会が始まってからあっちへこっちへウロついて




笑い合っては飲みを繰り返し、




最終的に俺の前に来て冒頭の台詞を言った。




つまり最初から目に入ってたっつーわけ、俺の。




俺は真面目に単位を取ってバイトをし、適度にスカし




ていていかにも!って感じの学生。




どういかにも!なのかは読書の想像力に任せる。




アイは上目遣いに俺を見て、




「シノヅさんですよね?」とにっこり笑った。




「え、何で名前知ってんの」




「篠都陽貴(ハルキ)さん。




え~と、あそこにいる………名前なんだっけ何とか太



郎」



バカ笑いしている集団の真ん中にいる金髪男を指差




す。





「ああ、弥太郎」




「そう!ヤタロウ。




時代劇の端役みたいな名前って思ってたんですよ、




彼の友達があなたのバイト先にいて」




バイト先にいるから何なんだろうか。




話が見えてこない。




「ヤグチさんて言うんですけど。」




「ああ、ホールにいるヤグチ」




俺は厨房にいる。




「ヤグチさんに頼んで、



ヤタロウさんに伝えてもらって…………




つまり、あなたに会いたくて飲み会に呼んで




もらったんです」




俺の肩がガクッと落ちた。









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