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あんなこんなエロ短編集
第5章 みそかごと

依子はぎょっとし、
口をあんぐり開けた。
天井に舞う春画から、
着物をはだけた男女がぬっと現れた。
何人もだ。
(私はおかしくなったのかしら)
依子は錯乱した。
部屋のあちこちに男女が着地し、
『ああ…………うう………』
『はぁん………ああん………』
『ああっ、うっ、ああっ』
『あー!!ああ~~~っ!』
悶え苦しむような喘ぎをもらしながら
交わっていた。
茫然とする依子のことなど目に入らないよう。
白い肌に艶かしい乳房がこぼれ、
殿方はくらいつくようにしておんなに
跨がり腰を振っている。
依子は肩に置かれた手にびくりとした。
振り返ると、着物をはだけた安時が
ぎらついた眼差しを依子に向けていた。
「あ………な…………………た?」
何が起きているのか。
わからないが夢の中にいるように
ふわふわと曖昧な感覚がまとわりつく。
安時は精悍な顔立ちで美男といえた。
(そうだったわ…………)
依子はあどけなさを残したむすめへと
還っていく。
「安時さん」
『依子…………。お前を一生愛し続ける……』
安時は独特の高い掠れ声を依子の耳に吹きかけ
た。
口をあんぐり開けた。
天井に舞う春画から、
着物をはだけた男女がぬっと現れた。
何人もだ。
(私はおかしくなったのかしら)
依子は錯乱した。
部屋のあちこちに男女が着地し、
『ああ…………うう………』
『はぁん………ああん………』
『ああっ、うっ、ああっ』
『あー!!ああ~~~っ!』
悶え苦しむような喘ぎをもらしながら
交わっていた。
茫然とする依子のことなど目に入らないよう。
白い肌に艶かしい乳房がこぼれ、
殿方はくらいつくようにしておんなに
跨がり腰を振っている。
依子は肩に置かれた手にびくりとした。
振り返ると、着物をはだけた安時が
ぎらついた眼差しを依子に向けていた。
「あ………な…………………た?」
何が起きているのか。
わからないが夢の中にいるように
ふわふわと曖昧な感覚がまとわりつく。
安時は精悍な顔立ちで美男といえた。
(そうだったわ…………)
依子はあどけなさを残したむすめへと
還っていく。
「安時さん」
『依子…………。お前を一生愛し続ける……』
安時は独特の高い掠れ声を依子の耳に吹きかけ
た。

