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あんなこんなエロ短編集
第9章 恋

ーーーーー『彼』が屈み、
肩にかける髪の毛を持ち鮮やかに切る。
シャキシャキ
ハサミの音が響く。
三久は頬が熱くなり、目を閉じた。
『彼』が反対側に移動する。
胸がばくばく鳴る。
分からないように息を吐き、
吸う。
そ~っと目を開いた。
横を切り終えた『彼』が、
道具を取るためか鏡に背を向けた。
三久は盗み見る。
細いけれどがっちりした肩。
半袖シャツから覗く焼けた肌。
自分のとは違う、
力強い指。
いつも白いスニーカーを履いている。
見ちゃいけない、そう思っているのに。
視線が勝手に『彼』を追うのだ。
あの、初めて訪れた日から。
『彼』は個性的な訳でもないし、
三久とて毎日男性と一緒に仕事をしており慣れてない
訳じゃない。
ーーーーーなのにどうしてだろう。
指が、肩が、腕が……………
三久の目を誘って離さないのだ。
「前髪どうする?切る?………けほっ」
『彼』が三久から顔を背けて咳をした。
「あ、えっと………少し短くしてください」
「少しだね」
そう言うと、
彼は三久の直ぐ隣に立ち顔を覗き込むようにし
ハサミを入れた。
センターパーツの頬まである前髪が、少しずつ切られ
ていく。
肩にかける髪の毛を持ち鮮やかに切る。
シャキシャキ
ハサミの音が響く。
三久は頬が熱くなり、目を閉じた。
『彼』が反対側に移動する。
胸がばくばく鳴る。
分からないように息を吐き、
吸う。
そ~っと目を開いた。
横を切り終えた『彼』が、
道具を取るためか鏡に背を向けた。
三久は盗み見る。
細いけれどがっちりした肩。
半袖シャツから覗く焼けた肌。
自分のとは違う、
力強い指。
いつも白いスニーカーを履いている。
見ちゃいけない、そう思っているのに。
視線が勝手に『彼』を追うのだ。
あの、初めて訪れた日から。
『彼』は個性的な訳でもないし、
三久とて毎日男性と一緒に仕事をしており慣れてない
訳じゃない。
ーーーーーなのにどうしてだろう。
指が、肩が、腕が……………
三久の目を誘って離さないのだ。
「前髪どうする?切る?………けほっ」
『彼』が三久から顔を背けて咳をした。
「あ、えっと………少し短くしてください」
「少しだね」
そう言うと、
彼は三久の直ぐ隣に立ち顔を覗き込むようにし
ハサミを入れた。
センターパーツの頬まである前髪が、少しずつ切られ
ていく。

