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あんなこんなエロ短編集
第12章 カノジョのカレ

「嫌ってないけれど」
腹が立つだけだ。
特にこういう適当なチャラさを武器にしてい
る男子はムカつきます。
「返して?定期」
まりえは腹も立つが、
定期を人質みたく取るのは稚拙だなと
思い直した。
「…………はい」
テーブルの上に定期を置いた。自分のコー
ヒー代金も置き、いとましようとした。
「せせら笑ってるから腹立つ?」
立ち上がり、帰ろうとしたまりえは脚を止めた。
振り返る。
ニヤニヤと笑っている佐倉葉。
「別に?」
まりえは微笑んだ。
「あんたと同じじゃん」
自分の頬から微笑みが消えていくのが分かる。
「はぁ?どこが同じ?」
「他人見下してるとこ。
ロングの友達と養護のセンセイのこと、
白い目で見てたよね?
そういうの見下しって言うんじゃないの」
「わ………
わたしはそんな事はしない」
「そうかな?
一歩引いて観察するのは見下しにはならないけど、
一歩高い場所から白けて見るのはどこか馬鹿にしてん
じゃないかな」
腹が立つだけだ。
特にこういう適当なチャラさを武器にしてい
る男子はムカつきます。
「返して?定期」
まりえは腹も立つが、
定期を人質みたく取るのは稚拙だなと
思い直した。
「…………はい」
テーブルの上に定期を置いた。自分のコー
ヒー代金も置き、いとましようとした。
「せせら笑ってるから腹立つ?」
立ち上がり、帰ろうとしたまりえは脚を止めた。
振り返る。
ニヤニヤと笑っている佐倉葉。
「別に?」
まりえは微笑んだ。
「あんたと同じじゃん」
自分の頬から微笑みが消えていくのが分かる。
「はぁ?どこが同じ?」
「他人見下してるとこ。
ロングの友達と養護のセンセイのこと、
白い目で見てたよね?
そういうの見下しって言うんじゃないの」
「わ………
わたしはそんな事はしない」
「そうかな?
一歩引いて観察するのは見下しにはならないけど、
一歩高い場所から白けて見るのはどこか馬鹿にしてん
じゃないかな」

