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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第8章 スコーピオの女 情欲の章
「頼む! やめてくれ! 麻耶とは別れるから」

 柏木が悲痛な声で訴える。僕は緩み始めたロープに気づき周囲を見渡し、こっそりとほどく。
僕がいる場所から上座に組長がおり、掛け軸と黒光りしたおそらく黒檀の木刀が二本飾られている。――二メートルか……。

 一か八かダッシュで木刀を一本手に取った、と同時に組長も手早くもう一本を手に取った。

「オヤジっ!」
「てめえっ」

「静かにしろい。あんた。素人さんでしょ。それをどうする気だい」

 あまりの迫力に足がすくむが、猿ぐつわを外し告げる。

「麻耶を離してもらえませんか」

 僕は木刀を下段に構えた。

「あんた。なかなかいい構えするじゃねえか。その女とおめえさんはどんな関係だい? 間夫かあ?」
「いえ。学生時代の友人で今日、偶然会っただけです」

「ちっ。全く関係ない素人さん連れてきちまったのかい」

 ぎろりと三人組の手下を睨むと男たちは面目なさそうに頭を下げた。

「興ざめだな。よし。じゃ柏木。そこでその女とやれ。若いもんは使いもんになんねえ。
いつも通りその女がヒーヒーいうとこわしらに見せたら勘弁してやろう」

 僕が驚いてピクリと動くと、喉元にひんやりとした黒檀の木刀が当たった。

「じっと見てな。これぐらいで勘弁してやろうっていうんだ」

 黒いスーツの男が柏木を両脇から抱え、裸の麻耶の前に投げ出した。柏木は麻耶と見つめ合っている。

「早くしねえか」

 意を決したように柏木は土下座をし「できません!」と叫んだ。ダークグレーのジャケットを脱ぎ、麻耶の身体にかけた。

「言う通りにしますから、勘弁してください」
「だから姦れと言ってるんだ」

 柏木の隣に麻耶が並んで土下座をし、覚悟を決めた声で訴えかける。

「組長さん! 彼はできないんです!」

「麻耶! やめろ!」

「あたし、あたし、彼には指一本触れられてません!」

 鎮まりかえっていた座敷に、ざわめきがよみがえる。

「どういうことでえ。説明しろ、柏木」

 諦めた表情で柏木は重い口を開いた。

「三年前の傷で俺あもう男としての機能は失われてるんです」

「まさか、俺をかばったときの傷か」
 
柏木はコクリと頷いた。
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