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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第9章 サジタリアスの女 飛翔の章
一週間ほどお互いのタイミングを逃していたせいだろうか。会えなかった。
会えない時間がこんなに長く感じられたのはいつ振りだろうか。
こみあげてくる若菜への愛しさは僕を高揚させる。会いたいと念じていると、ドアをコツコツと叩く音が聞こえた。
「こんばんは」
「久しぶりだね。早く入って。身体が冷えてしまってるよ」
今夜は風が強く外では木々が騒めいている。インターフォンをつけていないせいでノック音を聞き逃し、彼女に長い時間待たせていたのかもと思い、急いで薪ストーブを焚いた。
「すぐ温めるから」
「いいの。寒くはないの」
「そう? 顔が白っぽいよ」
彼女はいつも頬を紅潮させ、少女の様に目を輝かせているのに今夜はどんよりと虚ろな表情をしている。
短いショートヘアも無造作で構っていない。
「最近忙しかったの?」
首を左右に振り若菜はうつむき、爪を噛んだ。
「あのね。私、ここで撮った写真をコンクールに出してたじゃない」
「うん」
「それでね。優秀賞をもらたのよ」
「すごいじゃないか! おめでとう」
「ん。ありがと」
「なんで浮かない顔をするんだ」
入賞がこんな風に気を滅入らせるはずがなかった。
会えない時間がこんなに長く感じられたのはいつ振りだろうか。
こみあげてくる若菜への愛しさは僕を高揚させる。会いたいと念じていると、ドアをコツコツと叩く音が聞こえた。
「こんばんは」
「久しぶりだね。早く入って。身体が冷えてしまってるよ」
今夜は風が強く外では木々が騒めいている。インターフォンをつけていないせいでノック音を聞き逃し、彼女に長い時間待たせていたのかもと思い、急いで薪ストーブを焚いた。
「すぐ温めるから」
「いいの。寒くはないの」
「そう? 顔が白っぽいよ」
彼女はいつも頬を紅潮させ、少女の様に目を輝かせているのに今夜はどんよりと虚ろな表情をしている。
短いショートヘアも無造作で構っていない。
「最近忙しかったの?」
首を左右に振り若菜はうつむき、爪を噛んだ。
「あのね。私、ここで撮った写真をコンクールに出してたじゃない」
「うん」
「それでね。優秀賞をもらたのよ」
「すごいじゃないか! おめでとう」
「ん。ありがと」
「なんで浮かない顔をするんだ」
入賞がこんな風に気を滅入らせるはずがなかった。