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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第11章 アクエリアスの女 変革の章
「黒甕トモ。モデルしてもらったの」
「トモです」
「緋月星樹です」
ぶっきら棒だが、下品さはなく音もなく佇む姿は精霊のようだ。
「良いモデル見つけたんだね。森と一体化しててCGかと思ったくらいだよ」
「そうでしょ。この子は特別なのよ」
「先週二十歳になった」
「ごめんごめん。子ども扱いしたわけじゃないのよ」
トモは『子』と言われたのが気に入らないのだろうか。先週、誕生日と言えばこの少年はみずがめ座だ。――美少年ガニメデスか。
「彼女はほんと自然に溶け込んでるようでしょう」
――彼女?
トモは女性だった。少し驚いたが、みずがめ座の革新的な思考やスタイルを思うと不思議ではないかもしれない。
中性的でほっそりとしたスタイルに透けるような白い肌。
顔は卵型で、色素の薄い短い髪は日に透けるとキラキラ輝きそうだ。
年齢も性別も国籍も固定化することが難しい雰囲気を持っている。
トモは僕を凝視する。関心があるのか、警戒しているのか。どう思って見ているのか表情から読めない。
「じゃ、僕はこれで」
「もう……」
若菜は何た言いたげなそぶりを見せるが、僕は頭を下げた。
「活躍をいつも応援してます」
まだ愛し合ったエッセンスが残っているのだろうか。二人を取り巻く空気が濃く感じる。しかし掛け合う言葉はすでになく、僕らは再びお互いの道を進んだ。
「トモです」
「緋月星樹です」
ぶっきら棒だが、下品さはなく音もなく佇む姿は精霊のようだ。
「良いモデル見つけたんだね。森と一体化しててCGかと思ったくらいだよ」
「そうでしょ。この子は特別なのよ」
「先週二十歳になった」
「ごめんごめん。子ども扱いしたわけじゃないのよ」
トモは『子』と言われたのが気に入らないのだろうか。先週、誕生日と言えばこの少年はみずがめ座だ。――美少年ガニメデスか。
「彼女はほんと自然に溶け込んでるようでしょう」
――彼女?
トモは女性だった。少し驚いたが、みずがめ座の革新的な思考やスタイルを思うと不思議ではないかもしれない。
中性的でほっそりとしたスタイルに透けるような白い肌。
顔は卵型で、色素の薄い短い髪は日に透けるとキラキラ輝きそうだ。
年齢も性別も国籍も固定化することが難しい雰囲気を持っている。
トモは僕を凝視する。関心があるのか、警戒しているのか。どう思って見ているのか表情から読めない。
「じゃ、僕はこれで」
「もう……」
若菜は何た言いたげなそぶりを見せるが、僕は頭を下げた。
「活躍をいつも応援してます」
まだ愛し合ったエッセンスが残っているのだろうか。二人を取り巻く空気が濃く感じる。しかし掛け合う言葉はすでになく、僕らは再びお互いの道を進んだ。