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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第2章 アルデバランの女 食欲の章
 約束のラブホテルに到着し、言われたとおりに従業員用入り口から入る。
アルバイトらしい茶髪の若い男に声を掛けると「ああ、聞いてます」と言って、目的の部屋まで道順を教えてくれた。

 礼を言い部屋に向かう。――今どきのラブホって明るいんだなあ。

 一昔前の淫靡なラブホテルしか知らない僕には不思議な感覚だ。部屋の前でネクタイを直しドアを開けた。
中は廊下よりもさらに明るく、ライトピンクで埋め尽くされたような可愛らしい部屋だ。大きなキングサイズのベッドの、隣のソファーに腰かけていた牛島夫妻が僕に気づき立ち上がってやってきた。

「初めまして。牛島俊之です」

 裕美子よりも一回り年上の四十代半ばの男性で、背は百八十センチメートルくらい、中肉中背の僕よりも細身で大柄だ。少し彫りが深く、顔の陰影が彼の表情を読みやすくする。かっちりとしたスーツ姿だが緊張と懇願が見て取れる。

「初めまして。緋月星樹と申します」

 男たちの名刺交換に、面白そうな目を向けて裕美子は「今日はお願いします」と頭を下げ「あたくしはシャワーを浴びてきます」と、たっぷりした身体で素早くバスルームへ向かった。
ちらっと裕美子を見送って俊之のほうへ目を向けた。彼にソファーに促され座り、尋ねた。
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