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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第2章 アルデバランの女 食欲の章
「本気ですか?」
「本気です」

 真剣に俊之は答える。組んだ両手からも強い意志を感じる。

「私は裕美子を、全てにおいて満足させてやりたいんです。もうライフワークですね。
はっきり言って仕事は、彼女を満足させるためにやっているようなものです。
でも……どうしても裕美子は満ち足りない様子で……。不満を漏らすことはありませんので余計に自分の不甲斐なさを感じます」

 妻を愛する姿勢が、これほど真摯な様子を初めて見るかもしれない。感動すら覚えて僕も「僕も精一杯サポートしたいと思いますので」と、力を込めて言葉を発した。

 ちょうどバスルームから出て、白いバスローブを着た裕美子がベッドに腰かけた。

「ご主人は?」

 僕が聞くと裕美子は淫靡な笑みを浮かべて「夫は終わってからです」と、言う。

「裕美子は私の汗の匂いが好きらしいんです」

 照れ臭そうな俊之に、ああと適当に相槌を打った。

「では、いつも通りに始めてください。合間合間に僕がアドヴァイスを入れたりしますので振りだけで結構です」

 僕はソファーに腰かけたまま腕と足を組んでベッドの夫婦を眺める。

 裕美子が下で、上半身だけ脱いだ俊之が上に覆いかぶさった、典型的な体位をとっている。
恥ずかしいのか、口づけをそこそこに俊之が裕美子の身体の下の方へ、移動しようとする。
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