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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第4章 キャンサーの女 母性の章
優香ははあはあと荒い息を吐き出しながら、少し白目がちになり虚ろな表情をしている。彼女の緩んだ口元から覗く舌先を見つめ、軽く口づけて吸い僕は身体の体重を少しかけた。
「よかった……。緋月さん……」
「ん。すごく良かった……」
汗で濡れた身体が冷えて不快になる前に、優香はさっと着物を羽織り、タオルを持ってきて僕の身体を拭きはじめた。
「あ、ありがとう。僕よりも女将のほうが汗だくだよ。風邪をひいてしまう」
タオルを奪い、彼女の首周りから乳房や腋の下の汗をぬぐう。
「すみません」
身体にあまり力が入らないのか、僕の胸に寄りかかり頭をあずけた。後戯のようにタオルで全身を撫でるように拭く。
首筋に張り付いた一筋の髪の毛を整えて胸元を正し、裾を重ねる。
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
ふわっと笑いかけて優香はタオルを持った僕の手を取り、自分を抱きしめさせた。
「身体の奥にまだ気持ちいい感じが残っているみたい。こんな深くつながるような感覚は初めてだった……」
海の底を見るような目で、畳の目を読んでいるようだ。
「僕も。すごく入り込んだ感じだったよ」
ふふっと笑って優香は振り向き、優しい眼差しを向けた。
「緋月さん、ありがとう。私、決めたわ」
「ん? 何を?」
「このお店たたむわ」
「えっ。そうなの」
「ん。保育士の仕事に戻りたくなったの。なんだか、とっても」
「そっか」
「きっと母の願いは私が自分の望みをかなえることなのよね。緋月さんみたいにね」
「この店がなくなるのは残念だけどね」
「ごめんなさい。もう長い間店を続けることに限界を感じていたんだけど、どうしても手放せなくて」
「それだけお母さんが好きだったんだね」
「うん」
「これからの女将に乾杯しようか」
「待っててビール出してくる」
「よかった……。緋月さん……」
「ん。すごく良かった……」
汗で濡れた身体が冷えて不快になる前に、優香はさっと着物を羽織り、タオルを持ってきて僕の身体を拭きはじめた。
「あ、ありがとう。僕よりも女将のほうが汗だくだよ。風邪をひいてしまう」
タオルを奪い、彼女の首周りから乳房や腋の下の汗をぬぐう。
「すみません」
身体にあまり力が入らないのか、僕の胸に寄りかかり頭をあずけた。後戯のようにタオルで全身を撫でるように拭く。
首筋に張り付いた一筋の髪の毛を整えて胸元を正し、裾を重ねる。
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
ふわっと笑いかけて優香はタオルを持った僕の手を取り、自分を抱きしめさせた。
「身体の奥にまだ気持ちいい感じが残っているみたい。こんな深くつながるような感覚は初めてだった……」
海の底を見るような目で、畳の目を読んでいるようだ。
「僕も。すごく入り込んだ感じだったよ」
ふふっと笑って優香は振り向き、優しい眼差しを向けた。
「緋月さん、ありがとう。私、決めたわ」
「ん? 何を?」
「このお店たたむわ」
「えっ。そうなの」
「ん。保育士の仕事に戻りたくなったの。なんだか、とっても」
「そっか」
「きっと母の願いは私が自分の望みをかなえることなのよね。緋月さんみたいにね」
「この店がなくなるのは残念だけどね」
「ごめんなさい。もう長い間店を続けることに限界を感じていたんだけど、どうしても手放せなくて」
「それだけお母さんが好きだったんだね」
「うん」
「これからの女将に乾杯しようか」
「待っててビール出してくる」