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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第5章 レオの女 権力の章
「んんっ」

 麗子が咳ばらいをし、教室が静まり返った。

「では、本題に入りたいと思います。

 僕がちらっと麗子に目をやると、彼女は早くやりなさいと言わんばかりの様子で、顎をしゃくた。

「まずこの星と星座の関係で、彼女の性的な衝動を見ていきます。なかなか女性にしては能動的で堂々と男性を誘うでしょう」

 生徒たちは熱心にノートを取り始める。

「感度としては反応は悪くなさそうだが、プライドが邪魔をしそうだから、深いオーガズムは得られにくいかもしれません。委ねることが苦手だろうからね」

 理論上の解説のみとはいえ、麗子を丸裸にしていくことに僕は快感を覚える。麗子はそれがよくわかるようでほんのり赤面し僕を睨みつけている。
 ベッドでの彼女をさんざん詳細に解説し公開で辱めるような行為は、まるで性交渉そのものだ。

 あっという間に講義は終わり、生徒たちはいつも以上に熱気を帯びた興奮状態でざわめいた。どうやら成功だ。

 今までの講座が本格的な占星術家を目指すものにとって、深い内容だと自負していたが如何せん、玄人好みの講座なのでとっつきは悪かったかもしれないし、気軽に星占いを楽しみたいものには堅苦しかっただろう。

 このセックスに触れていく内容は、スクールとして大っぴらに公開はしづらいだろうが、人気講座にはなりうるだろうと予感がある。
頭を下げて教室を出ると麗子が腕組みをして待ち伏せをしていた。

「いかがでしたか?」

「まあ、残しておいてもいい講座かもね」

「何かご不満でも」

 静かに尋ねると、廊下を行き来する生徒たちを気にしながら、麗子はメモを渡してきた。

「講座の内容を確認させてもらうわ。明日休みだわよね。午後三時にそこへ来て頂戴」

 用件だけ言い、さっと麗子はヒール音を高く鳴らし去っていった。
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